【マメ知識】お台場と飛ばす快感の伝説

2018/5/10

ゴルフはどうして人を惹き付けるのか?
誰もができないような快感をいくつも知っているはずの国を動かすような偉い人も、大金持ちも、ゴルフの虜になります。専門家の分析では、ゴルフにはあらゆるゲーム性が詰まっているからだと言います。飛ばして、狙って、読んで、入れる。達成ポイントが多岐に渡り、上限がない、のが魅力の要素なのだそうです。 ゴルフの魅力はゴルファーの数だけあると日頃から書いていますが、その中で最もわかりやすい分野は、飛ばしです。ドライバーでボールをぶっ飛ばす快感は、老若男女共通です。



◆少年キャディがたくさんいた


日本にゴルフが入ってきたばかりの頃、ゴルフコースでプレーするのは外国人ばかりでした。しかし、コースに日本人もたくさんいました。クラブハウスで働く従業員とコースがある山の麓に住む少年たちがキャディーとして雇われていたのです。少年たちは、ゴルファーにもらえるチップが、当時の一般的な月給の3割程度にもなることから競って指名される良いキャディーになれるように努力しました。
ゴルフを全く知らない少年たちは、英語もできません。しかし、耳を澄ませて、ゴルファーの所作を注意深く見て、求めているものを察知してゴルフを知り、キャディーとしてのスキルをアップしていきました。

ゴルフ用語がほとんど日本語化されずに、英語のまま使われているのは、この歴史があったからだと言われています。少年たちの努力で、ほとんどのゴルフ用語は聞き取られて、正確な意味として伝聞されていきましたが、いくつかの用語は間違って理解されていました。
その代表例が、ティーインググランドです。



◆ゴルフ場に台場!?

少年キャディーたちは、ティーボックスのことを「台場」と言うものだと面白がっていました。 台場は大砲を撃つために作った土塁のことです。東京の観光地になっているお台場は、ペリーが黒船で来たときに、防衛手段として徳川幕府が迎撃用に大砲を備えて要塞化した場所が、そのまま地名になったものです。

ティーインググランドは、当時の画像を見ても、一段高くなっていますので、まさに台場に見えても不思議はありません。少年たちは、日本語と英語が唯一同じだということを面白がったのです。


勘の良い人からわかると思います。 外国人たちは、グリーンを終えてパターをキャディーに渡して、次のティーに向かいながら言ったのです。

「Driver」
「ドライバー」の発音が、少年たちには「台場」に聞こえたのです。外国人ゴルファーはクラブを要求して言ったのですが、少年たちは次に打ちに行く場所のことだと誤解したのです。



◆ドライバーが飛んだら快感♪

2018年春。ドライバーを飛ばす快感はゴルファーを狂わせる魔力を秘めています。
人と競うのではなく、自分と戦うのだと心に秘めて、台場でドライバーを気持ちよく振りましょう。日本のゴルフ黎明期の少年キャディーたちの魂が後押ししてくれれば、快感なショットを放てる確率は……
たぶん上がるはずです。



篠原 嗣典

中1でコースデビュー、以来27歳まで競技ゴルフ一筋。
2000年メルマガGolfPlanet創刊。2012年GolfPlanetが電子書籍に。小説家としても活躍。
知識を駆使して、ゴルフの楽しさを紹介します。

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